水いぼは伝染性軟属腫ウイルスが原因でおこる皮ふの感染症です。幼児期から小学生くらいでできやすく、1~5mmくらいの白~ピンク色の水ぶくれのような発疹で、全身のどこにでも発生する可能性があります。
基本的にはかゆくも痛くもないですが、掻いたり触ったりすると広がりやすく、水膨れがつぶれると、中のウイルスが飛び散り伝染していきます。他者へも感染します。
特に乾燥肌やアトピー性皮膚炎で、皮ふのバリア機能が壊れている人に感染しやすいです。またそのような人が感染すると、もともとの皮ふ治療のためにステロイド軟こう塗布をしていることが多く、広がりやすく治りにくく、ステロイド軟こうを水いぼを避けて塗らないといけなかったりで、やっかいになります。

水いぼの主な治療方法
- 自然治癒を待つ:ウイルスが原因ですので、自身のウイルスに対する免疫が獲得できてくれば、自然に治癒します。しかしそれが数か月~数年かかる可能性があります。
- 切除:水いぼ専用の摂子でつまんで切除します。一番確実な方法ですが、水いぼをつまんで引っ張って取るのですから、当然痛みが伴います。数個なら我慢できても、10個以上になると・・。当院では切除は施行しておりません。
- ヨクイニン:尋常性疣贅(いぼ)の内服治療薬になります。漢方薬ですので、すぐに効果がでるものではありませんが、効果のある方も一定数おられます。
- 硝酸銀塗布での処置:新生児の臍肉芽治療に、硝酸銀をぬり生理食塩水で流すことを行っていましたが、これと同じような要領で水いぼに塗布洗浄します。しかし1回の処置では効果が不十分で、何度も受診しなければならないというデメリットもあります。
- m-BF CREAM:抗菌作用のある「銀」を主成分に、高い保湿効果をもつ「サクラン」を配合したクリームです。
これを朝、晩 1日2回水いぼに塗ります。1〜2か月で赤みがでてきて、さらに1〜2か月で縮小消退してきます。
痛みなどはなく、8割の方が改善治癒するといわれています。当院ではm-BFクリームをお勧めしています。
1本15g2000円(自費診療)となります。